ホテル [1] の大浴場へ向かうエレベーター。それは、まるで無言劇の舞台だ。
見知らぬ客同士が、ぎこちなく乗り合わせる。
目的地は同じ。湯けむり漂う桃源郷だ。
しかし、そこへ至る道は、気まずさでいっぱい。
なぜなら、皆ほぼスッポンポンだからだ。
タオル一枚 [1] を握りしめ、平静を装う人々。
だが、その心の内は、嵐のようである。
「どこ見てんだよ!」(見てません)
「まさか、湯冷ましビール目当てか?」(違います)
そんな心の声が、聞こえてくるかのようだ。
特に、混雑時のエレベーターは地獄絵図。
妙な連帯感と、抑えきれない羞恥心 [1] が爆発する。
誰もが目を逸らし、無表情を決め込む。
しかし、その実、視線は泳ぎまくっているのだ。
そして、ついに大浴場フロアへ到着。
ドアが開いた瞬間、皆一斉に脱兎のごとく散っていく。
あの空間に漂う、独特の緊張感。
あれは一体、何なのだろうか?
もしかすると、我々は皆、裸の王様なのかもしれない。
だが、ご安心を。
湯船に浸かれば、そんな悩みも洗い流せるはずだ。
さあ、恥ずかしがらずに、レッツ・バスタイム!
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